元知的障害者施設指導員の女性(札幌市)からのメッセージ

札幌遠友塾自主夜間中学・スタッフとして活動する成田昌子さんのご友人からのメッセージです。ご友人は、長年、知的障害のある方達と向き合ってきた元支援員の女性。現在、視覚障害1級となりましたが、視覚だけではない、全ての感覚を駆使して感じ取った映画の感想とLINEメッセージを併せて紹介いたします。


友人から成田さんへのLINEメッセージ

『私が今まで見た映画の中でも、1番素晴らしいと思う映画です。先日「国宝」も見てきましたが、「国宝」よりこっちだなと思いました。作り手のエネルギーが、クリアでクリーンだからだと思います。お金儲けとか考えないで作っているのがよくわかります。映画は、見ている最中よりも、見た後にどう感じるかがカギだと思います。そういった意味でも、この映画は、見た後に爽やかな風が吹くような映画です。』


「新渡戸の夢」の感想文(2025年8月2日 札幌市かでる2・7にて上映)

本当に素晴らしい映画でした。誘ってくれてありがとうございます。

残念ながら、映像をみることはできませんでしたが、音が本当に美しかったです。聞いていて、癒されました。札幌遠友塾の活動内容を改めて知り、素晴らしい活動だという事がよくわかりました。

私が印象に残ったのは、「学校で勉強した後に、良い気分になる」という事です。残念ながら、私は学校で勉強するたびに、自分の成績もそうだけれど、先生の対応や人と比べたりして、良い気分になるなんて事は、考えたことがなかったです。でも、本当はこれが大切なことだと思いました。さらに「数学を勉強して、社会に役立つ人になってくれ!」などという考え方がすごいと思いました。自分の将来のため、いかにお金を儲けるか、出世するか、地位や名誉を得るために勉強している人が多いからです。この根本のところをしっかり持って教育をするということは、本当に大切だと感じます。

それから、人間として生きる上で「自分をもう一人の自分が見て、良いか(美しいか)ということを感じること」ということも、絶対教えたほうがよいことだと思います。よく生きるということを大切にしている学び合いに感動しました。学校の先生や政治家に見て欲しいと思いました。

すごく心に響いた映画でした。

ありがとうございました。

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