ドキュメンタリー映画

『新渡戸の夢』

現代に生きる新渡戸稲造の教育の魂



教育者・新渡戸稲造に光を当て、彼の精神を引き継ぐ人々や活動の足跡を辿り、彼の理念の結実のありようを描いたドキュメンタリー映画を製作します。

様々な社会的課題があるなか、新渡戸稲造ならどうするだろうか?

子どもたちは、学問を享受し、楽しみ、のびのびと成長できているだろうか?
若者たちは、行きたい所へ行き、学びたいことを学び、夢を語りあう仲間をえているだろうか?
女性も男性も、等しく教育の機会を得て、夢の実現をめざしているだろうか?
躓き、悩み、居場所を失った者たちが、助言や支援を受けているだろうか?
国と国、思想と思想がぶつかる狭間で、私たち日本人だからこそできることがあるだろうか?
活力を失った日本が向かうべき方向性はあるのだろうか?


野澤監督からのメッセージ

新渡戸が語った教育に対する思想や哲学が、現代にどのように息づいているのかを顕彰したいと思います。新渡戸は「教育というものは、どんな状況でもその権利は、与えられなくてはならない。常にチャンスを与えられなければならない。」ということを唱えました。そして学校を作り、女子教育にも力を注ぎました。様々な課題がある現在、現代に生きる新渡戸の教育思想や哲学を顕彰していきたいと思います。新渡戸は、学問のための学問ではなく「人生を生き抜くための学問」を主張しました。彼の言葉、「学問より実行」、実行するという中で、学問をどう使うか、そのための勉強ということを、彼は説いていました。皆様方のご支援を願っている次第です。

監督 野澤和之
埼玉県比企郡嵐山町在住
立教大学文学部大学院修了(文化人類学専攻)
ドキュメンタリー映画監督


文化人類学を学んだ経験から、文化社会の周縁にいる人々を描いた作品が多い。


映画製作の趣旨

 新渡戸稲造は、札幌農学校(現・北海道大学)で学び、日本人初の国際連盟事務次長を務め、いわゆる「新渡戸裁定」でオーランド紛争を平定した国際人です。母校札幌農学校教授の他、東大・京大教授、東京女子大学初代学長などを歴任した教育者・思想家でした。そして、教育を受ける機会がなかった人々のための学校を作った魂の人でもありました。新渡戸稲造生誕160周年(2022年)、没後90周年(2023年)を機に、教育者・新渡戸稲造に光を当て、彼の精神を引き継ぐ人々や活動の足跡を辿り、彼の理念の結実のありようを描いたドキュメンタリー映画を製作します。なぜ、今、映画に描くのか。強いものが他者を圧倒する不安定さが増す今だからこそ、真の国際人だった新渡戸が、日本の教育を通じて未来に託した夢は何かを知り、私たちが今に生きる指標とし、未来の希望につなげます。


プロデューサーからのメッセージ

映画「新渡戸の夢」の出発点は札幌です。新渡戸稲造は、札幌を離れても、時代の中で、もがき苦しみ、鬱にもなり、その中で素晴らしい仕事をやり遂げました。そして、いつも心の中には札幌があったといいます。様々なことが、彼の意向、思想では必ずしも進まみませんでした。批判する人、彼の業績を消し去ろうという人、多くの解釈もあったと思います。偉人でありますが、時代の流れの中で様々な評価に翻弄され続けていました。しかし、教育に対する強い魂と行動は揺るがなかったと思います。全ての社会問題は、社会を構成する人がつくり、人が解決します。教育・教育思想が大切です。こんなことを考えさせられる映画になるのは間違いありません。そして、この映画は、北海道、盛岡、東京を起点として仲間が集い、創られます。多くの仲間が集い、次の道 を作ることが我々の夢です。


合田音楽監督からのメッセージ

2007年の「マリアのへそ」から、野澤監督の作品に音楽の担当として関わっております。すでに、10年以上。最初の頃はわからなかったのですが、いつからだろう、わかり出し始めました。すべての監督の作品のベースに流れている監督の想いの存在。野澤監督は、社会的に弱い立場にあったり、苦しんでいる人たちを、題材にすることが多いのですが、いつも同じ想いが作品の中にあります。
今のままでいいんだよ。君は、しっかり生きてるじゃないか。それって、すごく素敵で、すごいことだよ。そう、そのままでいいんだ。
野澤監督は、「ドキュメンタリーは、人だ」と言います。人の表情、行動、言葉をカメラに収め、人が生きてる様子を嘘偽りなく、映像に収めます。そして、ベースには監督の想いがあります。
新渡戸稲造。野澤監督は、必ずやってくれます。優しい映画ができる。確信してます。


新渡戸稲造プロフィール

1862年9月1日(文久2年)~1933年10月15日(昭和8年) 享年72

おいたち 1862年9月1日岩手県盛岡市に盛岡藩士新渡戸十次郎の三男として誕生。幼名稲之助。5歳で父が死去。9歳で上京。叔父の太田時敏の養子となる。11歳で東京外国語学校英語科入学。15歳で札幌農学校第二期生として入学。同期に宗教家の内村鑑三や植物学者の宮部金吾、土木技術者の廣井勇がいる。授業は全て英語で行われ、新渡戸は英語と農学だけは常にトップクラスだった。卒業後には、開拓使として農業開拓の仕事に就き、その後、東京帝国大学に入学。しかし、その研究レベルの低さに失望して退学し、米国ジョンズ・ホプキンス大学に留学。ドイツのボン大学でも農政学、農業経済学を研究。27歳でジョンズ・ホプキンス大学より名誉文学士を授与される。 

幼少期の稲造
少年の稲造

札幌文化の礎を築く 29歳で米国人メリー・エルキントン(34歳)と結婚。帰国後、札幌農学校教授となる。農政、経済学、英語、ドイツ語などを教える。北海道庁技師も兼任し、泥炭地の改良研究や小作農法作製の指導を進める。32歳の時、学校に行けない青少年のためにメリーと二人で遠友夜学校を設立。札幌農学校の学生が無償で教師を務め、教育者としての情熱を傾け、病気で辞職するまでの6年間に大勢の弟子たちと業績を残した。

メリー夫人

教育者 新渡戸稲造 病気療養中、『武士道』、『農業本論』などを著し、病気回復後、台湾総督府技師としてサトウキビ作りの指導を行う。44歳で第一高等学校校長、東京帝国大学教授、55歳で拓殖大学学監となる。女子教育にも力を注ぎ、56歳で東京女子大学初代学長、67歳で東京女子経済専門学校(のちの新渡戸文化短期大学)初代校長を歴任。女子英学塾(のちの津田塾大学)の顧問も務める。58歳で国際連盟事務次長に就任。『修養』、『自警録〜心のもちかた』、『世渡りの道』などの多数の著書を残し、教育者、思想家として多くの人々に影響を与えた。

壮年期の稲造

ドキュメンタリー映画の概要

■タイトル 「新渡戸の夢」(仮題)
■テ ー マ 現代に生きる新渡戸の教育思想や哲学を顕彰し、未来を生きる私たちへの資生とする。     
■ドキュメンタリー映画(90分)
■公開 2023年10月15日

■構成案

1 導入 新渡戸の簡単なおいたち 
2 本編は札幌からスタート
  新渡戸の札幌への思い <宮部に出した手紙から引用>
3 札幌で果たした夢のひとつが遠友夜学校
4 現代に息づく夜学校
5 新渡戸稲造の生誕地 盛岡で息づく精神
6 新渡戸の教育哲学の実践者たち
7 それぞれの新渡戸 3分インタビュー


新渡戸の教育の魂

出典:近代日本人の肖像

出典:近代日本人の肖像

札幌農学校同級生の植物学者、宮部金吾に宛てた手紙

「僕が何かを考える時、それは何時も札幌と結び付けて考えていることは、君もご承知の事と思ふ。私が札幌で教鞭をとっていた頃、一般市民のために学校をたてたいと強く希望していました。貧しい両親を持った粗野な子供、或いは出面の子弟と言った子供を対象にした夜学校でここでは、日本語の基礎との英語、算術を教える。出来ればこれに女子部を設け刺繍、裁縫、編物、英語及び日本語ができるようにする。」

新渡戸の教育精神 

「教育や学問によって人格を修養し、高尚なものにすることこそ最も大事な教育の目標です。そして、誰とでも相応に談話ができて、円満に交際をしていけることが大切で、そんな人間を育てることが学問や教育の最大の目的だと考えています。」 
「品性は人の主なり 学は人の僕なり」(武士道)

遠友夜学校について

「見も知らない者たちが、ここで出会って友達になり、共に手を携えて勉強する-それがこの学校だ。」

初代学長をつとめた東京女子大学開校式での式辞(女子教育について)

「婦人が偉くなると国が衰えるなどというのは意気地のない男の言うことで、男女を織物に例えれば男子は経糸、女子は緯糸である。経糸が弱くても緯糸が弱くても織物は完全とは言われませぬ。」


製作体制 新渡戸の夢映画製作委員会

■事務局:〒178-0063  東京都練馬区東大泉3-16-9 Viale 301                    

 namiki@filmmaker-viale.com

■プロデューサー:並木秀夫  上田幸伺  宮田昌利  渡辺美砂子  田寺順史郎

■監督:野澤和之

■アドバイザー:千葉真  ライブラリアン:綿貫美樹


野澤和之監督
ー 主な作品 ー 

<主な作品>
「HARUKO」ドキュメンタリー映画代表作に在日韓国人の半生を描いた作品:ジャーナリスト基金奨励賞
「マリアのへそ」 フィリピンのストリートチルドレンを描いた作品:SKIPシティ国際Dシネマノミネー ト
「生きる力を求めて」両手両足のない女性、中村久子を描いた作品:文部科学省選定
「61ha絆」瀬戸内海に浮かぶ島のハンセン病療養所で暮らす夫婦の愛の物語:文化芸術振興費補助金・文部科学省選定
「がんと生きる言葉の処方箋」がん哲学外来メディカルカフェを舞台にした作品:文部科学省選定・厚生労働省推薦作品:2019年キネマ旬報国内文化映画部門ランキング15位


『新渡戸の夢』製作へのご協賛のお願い

製作・広告宣伝のための資金をご協賛いただける法人様、個人様を、募集をしております。皆様とご一緒に新渡戸稲造を語り、映画製作を進めて参りたいと存じます。何卒、皆様のご支援宜しくお願い申しあげます。

<製作支援・協賛募集の概要>
1. 協賛募集金額   :400万円 (3000円/口)
2. 今回の協賛金の使用用途 :
ナレーターを含む人件費、編集、MA、音楽製作費用、広告宣伝費、DVD製作費
3. 特典
5口以上の協賛者  :エンドロールへの名前の記載(2024年1月末までの支援者)
(協賛金額に応じ、DVDの進呈1枚/5口)
4. スケジュール
劇場公開・自主上映会   2024年春
5. 製作体制・連絡先
「新渡戸の夢」映画製作委員会
事務局:〒178-0063 東京都練馬区東大泉3-16-9 
メール:namiki@filmmaker-viale.com
電話 :090-2427-1043


期間限定のクラウドファンディング【2022年12月23日終了】

クラウドファンディングへのご支援、心より感謝申し上げます。
資金につきましては、2023年1月から開始する撮影から大切に使わせて頂き、良い映画が製作されるように努めて参ります。クラウドファンディングでご支援いただいた皆様方のメッセージは、以下のクラウドファンディング特設サイトでご覧いただけます。


新渡戸の夢
映画製作委員会

【監督】野澤和之

埼玉県比企郡嵐山町在住
立教大学文学部大学院修了(文化人類学専攻)
ドキュメンタリー映画監督

文化人類学を学んだ経験から、文化社会の周縁にいる人々を描いた作品が多い。「新渡戸稲造のドキュメンタリー映画を創ることになりました。武士道と5千円札以外にあまり知られていない人物です。難しいテーマに出会いました。しかし、人生、そう楽なことばかりではないと感じています。2択なら困難な方を選ぶようにしています。また全力で進みます。本当に応援ありがとうございます。

<主な作品>
「HARUKO」ドキュメンタリー映画代表作に在日韓国人の半生を描いた作品:ジャーナリスト基金奨励賞
「マリアのへそ」 フィリピンのストリートチルドレンを描いた作品:SKIPシティ国際Dシネマノミネー ト
「生きる力を求めて」両手両足のない女性、中村久子を描いた作品:文部科学省選定
「61ha絆」瀬戸内海に浮かぶ島のハンセン病療養所で暮らす夫婦の愛の物語:文化芸術振興費補助金・文部科学省選定
「がんと生きる言葉の処方箋」がん哲学外来メディカルカフェを舞台にした作品:文部科学省選定・厚生労働省推薦作品:2019年キネマ旬報国内文化映画部門ランキング15位

■並木秀夫

東京都練馬区在住
新渡戸の夢映画製作委員会 会長・事務局長
「ドキュメンタリー映画の仲間たち」を運営

野澤監督と製作する3本目の作品。今回の作品は、自由奔放に過ごし、自身の原点でもある札幌が舞台。新渡戸の思想・言葉に希望と勇気をもらい共感している方々と映画を製作し、「今、新渡戸がいたら何をするか?」「自身が新渡戸であったら?」と、楽しく語り合いたい。

■上田幸伺

広告代理店役員 千葉県浦安市在住
北海道オホーツク満天きらりPR 初代大使

私の新渡戸稲造との出会いは樋野興夫先生との出会いからです。がん哲学外来カフェでは毎回、新渡戸語録についてカフェに参加する人々と「自分にとって今何が大切か」を確認し合っています。私はこの映画製作に携わり、混迷する現代で新渡戸稲造先生の言葉が如何に必要であるか確認したいと思っています。

■宮田昌利

北海道釧路市と札幌市の両方に在住
電気通信工事のみならず、地域の情報化・活性化、最近では新エネルギー、健康・フードビジネス事業を展開し、現在7社、約200名の代表を務める。

北海道に住むものとして、新渡戸稲造は誇りであり、もっと学び、伝承するべき人物だと思っていました。人として、経営者として、今この時代だからこそ必要な考え方があると思います。生誕の節目にこの事業にすこしでも関われることをうれしく思っています。多くの人々や経営者にも見てもらいたいと思っています!

■田寺順史郎

神奈川県逗子市在住
2025年問題映画製作委員会々長

私が野澤作品に関わるのは4作目になります。「CURION・DIGNITY」(2017年)は「ハンセン病」、「がんと生きる言葉処方箋」(2019年)は「がん」、現在製作進行中の「認知症と生きる希望の処方箋」(2023年春公開予定)は「認知症」がテーマです。実際のロケ現場に立ち会ってみると、野澤監督の取材者に対しての真摯な向き合い方、瞬時に打ち解け、相手の内面的な人間性を引き出す手法には舌を巻きます。そして、臨場感溢れる映像作りは見事と言う他ありません。今回は今までの作品と違い、新渡戸稲造と言う偉人を通して「教育」をテーマにしたものです。その意味では私が関わった作品と異なるコンセプトの、新しい分野の作風となるでしょう。公開は新渡戸稲造の誕生日2023年9月1日を予定しています。短命でなく長く鑑賞してもらえる、素晴らしい作品を目指しています。

■渡辺美砂子

茨城県つくば市在住
製薬会社会社員、(社)久野塾アドバイザー
クラウドファウンディング・広報・イベント企画担当

なぜ、会社員の私が、有休とって札幌に通い、映画製作に関わっているんだろう?と自問しながら、動きながら、おのずと答えが形作られていくことがとっても面白いです。


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